文化・芸術

2015年5月31日 (日)

最後の星を求めて(3日目ラスト)〜オマケ行動2:未来の美術の、可能性

3日目その2)からの、つづきです
 
 
寄席では思いっきり楽しませていただきました。
最後に行きたかったところへ。もう1ヶ所。
新宿へ。
 
 
これもこの期間(17日まででした)しか味わえない貴重な体験。
でも、その場所が、ぜったい自ら進んでは行かない、あの、GUCCI。。。
完全に、場違い!!

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なんでそんなところへ行くのか?
しかもその目的に行くには、GUCCIの店内を通らないといけない。
完全に、自分、浮いてる。。。
 
 
でも、その先には、見たことのない神秘な世界が待ち受けていました。
 
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目的は現代美術家、「Sputniko!(スプツニ子!)」さんの最新作、『エイミの光るシルク』展。
来週までの展示にうまくハマったから。
『遺伝子組み換え→食品』しか浮かばない文系人間が驚いた、遺伝子組み換えによる「繭(シルク)」を使ったコラボレーション。
 
理系なことはよくわかりませんが、
入場時に特殊なメガネが支給され、
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そのメガネを通すと、そのシルクが、様々な色に発光して見えるという、仕掛け。
すごく、神秘的!


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「光るシルク」による作品と、研究中である「香るシルク」「恋に落ちる(かもしれない)シルク」、科学による未来の可能性って、こういうところに現れるんだと、しばしうっとり。
 

・・・でも、これでは僕は落ちないかな。
それって、自分が文系人間だから?
それとも、美的感覚が足りないから??
 
 
感性による神秘と、理性による混乱。
ふたつの課題をいただいて、この場を後にしたわけです。
 
 
----------------------------------
 
以上をもちまして、3日間の、北斗星を中心とした、北斗星以外は旅行とは思えない行動、終了!
「気になった予定はこれでもかというほど詰め込む」貧乏性な自分ですが、その貧乏性がこの3日間、すべてがうまくハマったので、大満足!
 
帰りの新幹線はほとんどビジネス客でした。これが土日とも違う、ちょっとした優越感。
 
 
昨年の冬からスキー含め、今回はかなりの散財をしてしまったため、これからしばらくはつつましい生活を送らないといけませんが(笑)、また機会があればこういう「あさっての、審“微”眼を発揮した旅行というか、行動」は今後もやっていきたいですね。時間とお金の許す限り。
 
 
ここまでダラダラと読んでいただきました皆様、ありがとうございました。
 
 
(おわり)

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最後の星を求めて(3日目その2)〜オマケ行動1:半日3000円の、贅沢

・・・3日目その1)からのつづきです
 
 
5月11日(月)、朝9時半。
東京へ着いた。
もともとこの時間をフルに使って、帰りは夜の新幹線・・・まで、計画はしていました。
最初は美術館/博物館巡りをしたかったのですが、いかんせん今日は、月曜。
ほとんどが、休館。。。
 
 
「ならば」と別のイベントを探す。
最初は「大相撲(この日は夏場所2日目でした)」が浮かんだんだけど、もうちょっと時期的に「これしかない!」ってのがないかな?
 
と探していたら、
あった!!

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「寄席」がある!

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タイミングよくこの日からの10日間の、特別興行。
笑点はじめTVでしか見たことない大御所ばかりが、目の前(具体的に、3m先)に、いる(こういうところは意外にミーハー)!!
それだけで、興奮しています。
そのために、今回は浅草演芸ホールへ。


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この日の演者。
真打披露口上ということで、ふだんはありえない、(ミーハー的に)豪華な出演陣!
 
だって、
「小遊三」「東京ボーイズ」「ナイツ」と笑点の常連に、
「鶴光」は上方落語なのに浅草で、という珍しさ。
そして、中入り前の、「歌丸」!
 
落語はかじっている程度の経験ですが、色物は安定したネタだし、歌丸もTVを離れるとかなり反骨精神を持っているのが、新しい発見だった。
それも、あの年齢で、TVとまったくかわんない元気さ。
笑点では散々言われていますが、これからも、お元気でいてください。

 
東京って、こういうところにあこがれを感じます。
 
半日で3000円の、贅。
おもいっきり笑わせていただきましたっ!
 
 
3日目ラスト)につづく

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2015年4月25日 (土)

つくはえ

昨日。
なかばグロッキー気味で仕事を投げ出し、
金曜日は20時まで開館している県美へ。
 
 
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特に興味があったわけではないのですが、
なんかちょっと、気になっていた。
つくはえ」という、コトバに。
 
 
閉館までの1時間。
10階の範囲はフルに使っていない(半分くらい)なのに、常設展に行く時間がなくなるほど、見入ってしまいました。
 
 
予備知識一切なしというものは、想像を超えた瞬間、時に思いもよらない感情が走る。

感想ではなく、感情として、
「せつなさ」だけが残った。
今までこんな感想、でななく、感情。なかったぞ。
 
ちょうど100年前、3人の若者が、それぞれの想いを、版画という世界で表現していたほんのわずかな期間。
 
 
もう一度、観に行く必要が、ありそうだ。

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2015年1月26日 (月)

信心なんて、いい加減かも

先週末のハナシ。
スキーはお休みの土日。
ヤボ用で名駅へ。
 
2011年のヨコハマトリエンナーレですごく印象に残っていた作品があり、この週末にここで展示があるということでそれを思い出し、立ち寄り。
 
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円空仏?が並べられていて格式高いと思いきや、その素材は・・・、

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「うまい棒!?」
 
これらは「うまい仏」と言うそうな。
こういう発想、大好きです!
当の円空上人もそこらに落ちていた木々で仏像を掘っていたというから、この考えは、非常に正しい!!

さらに、冒頭に挙げた、タワーのように積み上げられたうまい仏。
「百七体旨仏像」というそうで。
 
煩悩の108ではなく、なんで107なのか?
地元新聞に記事があったのでその受け売りから話しますと、
肝心な108体目は、彫ったはいいがすぐに食べてしまう。
従って、いつまで経っても煩悩なんてなくなることはない。。。んだそうだ。
 
適当に彫っているように見えて、コンセプトは、ものすごく、深い。。。
 
 
どこかの宗教みたいに唯一絶対とか、とっくの昔に死んでる預言者の言葉をご都合主義で解釈するのではなく、このゆるーい日本の信心って、時にはアートにもジョークにもなるんだから、すごいや。
 
ある方が、「憲法9条よりも、日本の宗教のおおらかさに対してノーベル平和賞をあげたい。」というようなことをおっしゃっていた。
まさに、その通りだと思います。
 
 
時勢的に、世界的に宗教問題が大きくなっていき、ひょっとしたら?も辞さないほどの昨今。
こういう作品は、外国人にこそ、見ていただきたいです。

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2014年10月18日 (土)

こういうのを「美術」と言うのでは?

(この日記は19日に作成いたしました)
 
 
かつて3月に「かわいい!日本美術」展を観に東京まで行きました。
参照
日本って、可愛いものが好きなんだなとそこで実感したのですが・・・。
 
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今回、それの"遥か斜め上をゆく"企画展が、静岡で!
だから、行きたかったんですっ!!
 
「浮世絵は150年後のアキバ系」
「逆に言えば、今のオタク文化は150年後の芸術になりうる」という自論はいまも崩していない自分。
そういう考えとも、見事合致している。
 
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目的は、これ(リンク)。
 
「美少女」をテーマにした・・・といいつつも、
昔は江戸中期の美人画で名を馳せた歌麿、後期の英泉といった浮世絵から始まり、
その後は竹久夢二をはじめとした歴史に名を連ねる日本画家たち。
昭和に入り松本かづち、中原淳一と入っていって、
近代は手塚治虫、赤塚不二夫、水森亜土。
もうちょっと進んでミンキーモモ、クリーミィーマミ、最終兵器彼女。
そして21世紀は村上隆を代表とするオタク文化とフィギュア。
トドメはなんと、初音ミクまで!!
 
つか、どこまで詰め込んだんだよ(最高の褒め言葉)!
 
そして、今企画展のために作られたオリジナル映像作品も。
 
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太宰治作『女生徒』(1939年)をなんと、15分の短編アニメにしてしまった!
・・・なんか、フシギなカンカク・・・。
 
  
美術/芸術。
とくに今回のような「ぶっ飛んだ」企画の作品なんて、作られた当初は賛否両論あったり、大衆モノであったり、底辺のものも、多いんですよね。浮世絵や漫画なんかその最たるものだし。
それが、年が経過して、美術となり、やがて芸術へと昇華する。
手塚/赤塚の両作品を目の当たりにしたときはまさに、そう感じましたし、初音ミクだって、今でこそ海外からも「Japanese Culture!」ではありますが、年月が経つと、「Japanese Art!」になっていくのでしょう。
だから、150年後が楽しみ。もちろん生きていませんが・・・。
 
今回の企画展を実行してしまったスタッフには、敬服する他ない。
それも、青森/静岡/島根だけ、と大都市で行なわない姿勢も、スキ!!
 
やっぱり、「美少女」は、永遠の存在!
(いちおう男子ですので・・・笑)
 
 
でも、なんでこの企画展を知ったのか?
美術館の企画展としては珍しく、この図録がふつうに「一般書店」で売られているのを見つけたから!
こういう仕掛けも、かなり珍しいです。
(図録は帰宅時、ナゴヤの書店で買いました・・道中重いし)

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2014年10月17日 (金)

もうすぐ国会議事堂になるからでしょう!

名古屋市役所本庁舎/愛知県庁本庁舎。
ダブルで重要文化財に指定。
(↓文化庁PDFリンク)
http://www.bunka.go.jp/ima/press_release/pdf/2014101702.pdf
 
いんやー、素晴らしい!
昭和時代の官公庁舎としての重文は初。
(先輩格である神奈川県庁や、あの国会議事堂をも抜いた!)
かつ、建造当初から、さらにいまも現役として機能している建物が重文指定されることは極めて珍しいこと、なんだそうです。
 
さらに、富岡製糸場も国宝指定されるとか。
 
そう思うと、
明治のものが国宝になったり、昭和のものが重文に指定されたり。
それだけ、時代も、移っているんですね。
 
 
どーりで、トシとるわけだ(笑)

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2014年9月26日 (金)

ヨコトリ2014散策記(その4)〜トランスフォーム!

その3からのつづきです)
 
 
このヨコトリ。
8月初めから11月初めまでの3ヶ月と、けっこう長くやっています。
その3ヶ月間、たとえば(その2)で上げた上映会など、日時限定のイベントも数多くあるのですが、特に自分が訪れた13〜15日のうち、13日と14日はとにかくイベント目白押し!
 
正直言いますと、時に「分単位の行動」を余儀なくされるほど。
さらに、当日にならないとわからないイベントもあったりで、なかなかスケジュールを組むのがタイヘンでした。
 
その、ひとつ。
実施するかどうかは当日、Twitterでしか発表されない。
13日の初日に横浜入りしたときにそれがわかって、「え?」
 
まさか、13日に実行するとは・・・。
しかも18時半。トヨダヒトシの上映会と完全に時間が被ってる。。。
場所は(その3)の新港ピア。移動はシャトルバスで10分程度か? 

今回のヨコトリで「見られたらいいなー。」と思っていたのがこれ。
やなぎみわ作『移動舞台車』
このトレーラーが1週〜10日間に一度くらい、実際にトランスフォームして演劇の舞台が現れる仕掛け!

さて、どうする?
横浜美術館の観賞後、スタッフとも相談させていただき、散々悩む。
そしたらスタッフが『今日は夜間営業日で、シャトルバスも延長して運行しますから、先にピアへ行っていただき、その後こちらへ戻れば、途中からでも(上映会は)見られるかもしれませんよ。』

さらに、「でも、(舞台車)見るにはチケットいるんじゃ?」
     『舞台車だけでしたら、チケットなしでご覧になれます。』
(註:ヨコトリのメイン会場2ヶ所は、当日再入場はできるが、いったん日付が入るとその後はもちろん×。新港ピアはもともと15日に行く予定だったので、その辺も悩みの原因となっていた)

よし、その助言、信じます!
 
18時、新港ピア到着。
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これが、移動舞台車。
やなぎみわといえば、昨年のあいちで演劇を見ているだけあって、その時点から興味を持ったアーティスト。
だからこれを見たかった、というのも、あった。

18時半、いよいよ・・・!
 
・・・あとは連続画像でご覧ください。
この迫力、実際に見ないと、感じることができませんっ!!
 
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いやー、迫力、あった!
時間は思ったより短く10分強。
その後、ちょうど会場前に停まっていたシャトルバスに滑り込み、再び横浜美術館へ。

・・・(その2)の上映会に、間に合いました!
 
いやー、今回も、自分の「審微眼」、遺憾なく発揮しています!
 
 
ここまでで、ヨコトリ本体のレポートは終わり。
ただ、その後も日記は続きます。
期間中、ヨコトリ本体だけでなく、「連携プログラム」というのがいくつもあり、(その5)より先は、それについてまたダラダラ綴っていこうかと。
 
・・・で、いつ、終わるの? このシリーズ日記。。。
 
 
(その5へつづく)

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ヨコトリ2014散策記(その3)〜第10話から、再び忘却の海へ

その2からのつづきです)
 
ヨコハマトリエンナーレのもうひとつのメイン会場、新港ピア。
 
倉庫のような平面の広い敷地、建物の一番奥には100年前に建造され、関東大震災にも耐えたハンマーヘッド。
そして、視線を裏に向けると赤レンガ倉庫と、

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この日寄港していた、豪華客船「飛鳥Ⅱ」!!
このピアは最終日(15日)に訪れたのですが、ちょうどその朝に寄港し、自分がヨコハマを後にしてほどなく、次の寄港地へ旅立っていきました。
なんというタイミング!! とにかく、でかいっ!
 
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さて、この新港ピア会場。
第10話(第9話は特別イベントで、10月に開催される。現時点内容未定・・・)から最終話まで。
広いスペースを存分に生かした、主に立体作品と映像作品が中心の構成。
 
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ただ、それは、美術館の作品よりも「難解」。
本音を言えばもっと映像作品を見ていたかったのですが、1本あたりの時間も長いし、仕方なく次の会場へ行くために2時間でタイムアウト。
そのチラッとみた映像作品ですが、一部はやはり、衝撃の作品も多かった。
日本人としての観点でしか見られないだけに、それだけ、過去世界で起こったこと、いま世界で起こっていることが、ちょっと見ただけでは理解できない。
 
 
そんな中、衝撃作品が2点。
ひとつは土田ヒロミさんのヒロシマの写真。
恥ずかしい話なのですが、涙が止まりませんでした。
ヒロシマを知らない僕は、いまだヒロシマを知らないんだと。
 
もうひとつは、松澤宥さん(故人)の作品のひとつ。
タイトルを見て「!・!・!」と。
ガイドさんに聞いてみたら、『そういえば!』と驚いた様子。

作品名は『量子芸術 序・破・急』
 
さらに、この方。
ある頃から、ドローイングから、突然、「言葉だけで表現する概念美術の制作を開始した」とあり、これは晩年の1994年の作品。
20枚以上に及ぶ連作で、その言葉だけで表した作品の意味、我々にはとうてい、理解できない。

ですが、
キャプションを見て、気がついた。
・・・これって、「『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の、タイトルでは??

“序・破・急”。
後日調べてわかったのですが、昔から雅楽や能楽で使われている、物語の構成を表す言葉で、分かりやすく砕き直すと、「第一〜第三楽章」とか、「起承転結」と似たような意味でしょうか。

さらに、
その言葉の構成が、後のエヴァのポスターや、DVDのジャケット(特に初期)など、共通項があるとしか思えないんです。
(明朝体に統一した、スペースいっぱいに大小のポイントを無作為に言葉を並べる構成が)
 
さらにこの松澤さんという方。
個人的感想としておきますが、仮に新興宗教の教祖になっていたら、かなり危ない方向に言っているとも感じた。
・・・よかった、芸術家で。

エヴァを制作した、庵野秀明が、この方をご存知で、作品をご覧になってエヴァの着想に入ったのか、わかりません。
ですが、自分が思うに、“序・破・急”をそのまま構成に用いたり(急→Qには変わっていますが)、松澤氏とエヴァの文字構成がどうしても、シンクロしてしまう。

もし、エヴァのコアなファンがいらっしゃったら、ぜひ見ていただいて、どう思うのかがすごく気になりました。
 
逆に、自分もエヴァを見てみたくなるくらいの、大きいインパクトを受けました。
でも、先日TVでやっていたのに見ていなかったり、巡回展があるのですが名古屋は7月にはすでに終わり、横浜も9月初旬で終了だったんです。
なんという、タイミングの悪さ・・・。
 
ビデオ借りて見てみようかな?
ひょっとしたら、これらふたつの作品の「共通項」が見いだせるかも?
 
アートって、こういう意外なところで「ふくらむ創造性」と、もしかしたらの「つながり」を感じるのですから、世界はほんとうに狭いのかもしれません。
 
 
この、新港ピア会場。
別の日にひと作品だけ先行して観ているため、それを(その4)で別に綴りました。
 
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そして、美術館から続いた、「忘却を巡る旅」は、終わりを告げる。
ほんとうに、物語を読んでいるような展示構成が新選でしたし、アートそのものを観ているより、「アートを通じて、自分のなにに響くか」という感じがしました。
 
こんなふうに思った総合美術展、初めてです。。。
なのでみなさん。機会があればぜひ、ヨコトリへ!!


その4へつづく

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2014年9月21日 (日)

ヨコトリ2014散策記(その2)〜第8話:夜のヨコハマでスライドショー

その1からのつづきです)
 
ヨコトリツアーに出向いたのは13〜15日の3日間。
 
13日、美術館の鑑賞を終えたあと、このあとも限定イベントがありまして。
しかし、別の場所でも、たまにしか行なわれないイベントがあることを当日知り(というか、そっちは当日でないと発表されない)、移動時間も含めると時間が完全に、かぶる。。。
 
スタッフとも相談し、なんとか双方制覇する方法があるかもしれないということで・・・。
それは(その4)でレポートします。
 
さて、
13日の19時から始まるイベント。
結論言うと、ギリギリ、間に合いました!!

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トヨダヒトシという映像作家による、今宵だけの映像プログラム。

さらにこの方。
プリントとかデジタル化としては一切残さない写真家として知られ、このヨコトリでも期間中数度しか「スライドショー」という形としてしか、発表しない。
自分の滞在中にちょうど1日、入っていたから、これは見ておかないと!と。
 
場所は外の特設ステージ。
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ビールとつまみを片手に(臨時売店もあった)・・・。
 
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スライドショーだけに、映像だけ。まったくの無音。
(画像は終了後に撮影)
しかし、横浜という大都会なのに、周囲からは秋の虫の音が聞こえている。
それは別の意味で意外だった、臨場感。
映像自体は単なる自叙伝的な記録でしかないのに、不思議と入り込んでしまって・・・。
 
早朝からずーっと動きっぱなしだったので、ちょっと睡魔も襲いましたが、能の鑑賞みたいでそれもまたよし(こじつけ)。
 
20時、この日のプログラム、終了!
実はこの後も行ってみたい場所があったのですが、まだ明日明後日があるので今日はこれくらいにしておきましょう。
これ以上欲張ると跳ね返りがあるかもしれませんので(笑)。
 
 
その3へつづく

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ヨコトリ2014散策記(その1)〜序章から、第7話まで in横浜美術館

プロローグからのつづきです)
 
いよいよ、ヨコハマトリエンナーレの鑑賞がスタート。
3日間、けっこうバラバラに回っているので、今回の散策記は時系列とは関係なく、「テーマ別」でまとめていきます。
 
 
まずは、ヨコトリの本体。メイン会場はふたつありまして、
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まずは、横浜美術館。
 
最初にお断りしておきますが、
これからヨコトリへ行ってみようかな?と考えていらっしゃる方。必ず「美術館」→「新港ピア」でまわる順番を守ってください。
 
・・・と、いいますのは、
今回の展覧会構成を知ると把握できるのですが、
コンセプトである、「華氏451の芸術:世界の中心には忘却の海がある」という意味を、知っていただくことが大切かなと。

「華氏451」
詳しくは調べてください。かつての有名な文学作品(映画にもなった)のタイトルそのものであって、
「忘却の海」というのは、港にある新港ピアから、新たな航海に・・・とイメージが出てきます。
 
さらに、展覧会構成が、
ふたつの序章と11の挿話からなる「忘却の海」の漂流譚」というように、スペースごとに「第1話」「第2話」・・・と、それぞれオムニバスの文学作品を読んでいくような、構成になっていること。
 
その、8話までが横浜美術館、9話から最後までが新港ピアで、という流れなんですね。
 
 
でも、ここで自分にとって、懸念に感じていたこと。
「オレ、読書まったく、しないんだけど・・・。」
 
「華氏451度」というコトバを聞いて、「これって、文学寄りな展覧会になるんじゃないのかなぁ。」と感じていた。
それには経験があって、昨年のあいちトリエンナーレのディレクターが建築家出身、ということもあり、作品の何割かは建築をコンセプトとしていた構成だった。
 
自身、建物マニアでもあるのでそれには全然抵抗どころか、逆にそのコンセプトを面白がっていたのですが、今回のヨコトリの場合、「なんかつまらない」で終わってしまうのではないか。そんな不安が、会場に入るまでココロの中にあって、楽しみよりも不安の天秤のほうが重かった。
 
 
しかし!
入ってすぐ、そんな心配は、無用でした。
 
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まず、エントランスに入ると、大きな「箱」が。
 
マイケル・ランディ『アート・ビン』。
ビンというのは“ごみ箱”のことで、期間中、有名無名問わず、一般公募で不定期に、このごみ箱に、アートが、次々と、捨てられていく。
残念ながら、滞在中はその“捨てられる”風景に出会えませんでしたが・・・。
 
美術館に飾られているアート作品ではなく、失敗作、日の目を見ることのなかった作品が、こうやって、目の当たりに、見せつけられる。
これだけで、インパクト、百倍!
数あまたある、世に知られたアートの裏には、こうやって、さらに数百倍もあるであろう「失敗」のもとに、成り立っている。
 
これがヨコトリのもうひとつのテーマ、「忘却」。
それは。。。ここで上げると長過ぎるから、これ(リンク)をご覧になってください。
 
事実、今までの総合展覧会とは、完全に意が異なるものでした。
有名なアーティストも数多くいます。
でも、見せつけられたのは、その有名な作者の「そんな作品、あったの?」というものが、ひとつ。
マグリット、ウォホールなんかが、その代表例。
そして、ディレクター森村氏が直々に「これは“作品”ではなく“資料”です」と説明があった、とある時代の文学作品の数々に衝撃を受ける。

もうひとつは「まったく無名の、芸術家たち。」
 
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この「釜ヶ崎芸術大学」という集団。これには衝撃を、受けた。
いわゆる大阪市西成区・・・といえばピンと気がつく方もいらっしゃるでしょう。
日本の中では「なかったことにしたい」街の一角で、この地に住む方々と一緒に、「アート」という視点から人生を突き詰めていくという、非常に、深い、展示たち。
 
その「無名な」作家たちによる作品が、ひとつひとつ、自分のココロに、突き刺さる。 
 
「忘却」における視野が、あまりにも広すぎて。
まだ館内の前半なのに、すでに戸惑っています・・・。

 
じつは、
この日の横浜美術館。普段はお互い名古屋在住なんだけど、たまたま期間中同じ横浜に滞在していることがわかって、「なら一緒に観ます?」と日程合わせた友人と一緒に観たのですが、
その人は、この先にある文学作品。ならびにそれらをモチーフとした作品群に相当のショックを受けた模様。

名前を聞けば、いくら読書しない自分でも、さすがに誰でも知っている有名な作家ばかり。
なのに、ある時代、あることがあったから。それらのイメージとは正反対のように覆された内容の文章が。
それが自分の意志で書いたのか、それともいわゆる当局によって「書かされた」のかはわかりませんが、時に時代というものは、表現者の自由が制限されたり、時には奪われたりもするんだなと、ちょっと怖くなりました。
 
なので、
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このためにつくられた世界でただ一冊の本『Moe Nai Ko To Ba』や、
(同行者に撮ってもらいました。ページをめくっているのが自分)
 
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メインテーマの『華氏451』のペーパーバックをそのまま逆刷りにして山積みされた作品。その「逆刷り」の謎解きをしてくださいとも、問いかけられる。
 
他には、
何もすることがないからって、本当に『何もすることがない』と“彫り続けた”彫刻作品などなど、予定していた2時間では足りないくらいの、充実度。
 
構成の中では「第2話」「第3話」「第6話」が、けっこうインパクト、高かった。
 
 
さらに「忘却」がテーマというだけあって、自分の知らなかったことや忘れていたことを思い出させた展示が多かったのも事実ですが、逆に「思い出してはいけないもの」という展示も、存在する。
例えばドイツのアウシュビッツや、ヒロシマの原爆ドームのような“負の遺産”とはまた違った視点で。
 
これについては、このあと、詳しく綴ることにいたしましょうか。
 
 
もうひとつ。
企画展ではよくある「音声ガイド」ですが、
今回、これは絶対借りて聴いたほうがいいです!
(実は、今回のプランを練るにあたって、いろいろ情報提供&アドバイスして頂いた方からのオススメで)
 
といいますのは、
解説が今回のディレクターを努めた森村泰昌氏が直々に説明してくれるのと、それは「解説」ではなく、「語りかけている」表現に、非常に自分自身が中に入り込んでいたこと。
この音声ガイドも作品のひとつなんですよと、ガイドからも教えていただきました。
 
 
忘却を探し、それに対して答えを見いだすつもりが、
逆に自分自身が忘却の渦にハマっていく。
 
この文章を最後までご覧になっていただいた方にはものすごく感謝していますが、
すごく支離滅裂になっているでしょ?(笑)
 
 
それだけ、今回のヨコトリ、奥が深いんです・・・。
 
 
その3へつづく

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